代表者コラム
2013年08月11日 気持ちを込めた遺言
「暑いですねー。」
「いやー本当に今年は、ほんとに暑くっていやはや何とも…」
このような会話、最近よくされてませんか?
みなさん、今年の夏は猛暑となってしましましたね。私どもも必死に鳴くあの蝉のように忙しく立ち回る季節となっています。
実は猛暑の夏は、ご高齢の方が体調を崩される事が多いので遺言作成や、後見のお話をよくいただくのです。
私ども事務所は平成11年から任意後見や遺言対策を中心に本格的に取り組んできたおかげで、昨今は年間300件余りの法定後見の申立てから、任意後見や遺言の依頼・相談をいただいているのですが、正直世間の認知度としてはまだまだ危機感が足りないなというのが実感です。
ですので、今回はこれから増加するだろう事例として、あるご夫婦のお話しをしたいと思います。
Hさんご夫婦は、依然娘さんご夫婦と同居されていて、その当時は可愛い孫と5人家族でそれはそれは幸せな生活を送られていたそうです。
しかし、突然娘さんが若くしてお亡くなりになってしまい、事態が急変したのです。
娘さんの旦那さんは自分の子供をHさん夫婦に取られてしまうかもしれないという危機感から、ご自分の実家へ子供と一緒に引っ越ししてしまったのです。
それ以降、Hさんご夫婦は大変悲しまれ、孫に会いたくて会いたくて再三元旦那さんに孫に合わせてもらえるようお願いしたそうなのですが、元旦那さんは全く応じず。
遂にBさんご夫婦は、以前住んでいた住居自体はHさんご夫婦が一緒に住む前提で購入した物件だったため、その費用の請求をしない代わりに孫に合わせて欲しいというお願いを申し出たのですが、費用自体返却されたためお願いは通らなかったそうです。
その後、Hさんが体調を壊されて、せめて自分の財産をかわいい孫に残したいという一心で遺言のご相談に来られました。
よって、残された財産は作成した遺言通り全て無事にお孫さんに残すことができましたが、Hさんはお亡くなりになられる際まで、お孫さんに一目会いたかった事をただ悔やまれてお亡くなりになられました。
この遺言には単なる財産相続以上の価値があるかと重く感じています。
また、Hさんご夫婦にはもう一人娘さんがいらして、生活自体も大変なご家庭でしたので、遺言がなければどんな紛争になっていたのか、想像に余りある状況になっていたでしょう。
皆さん、Hさんはお金持ちだったからそういった騒動が起こったのだと思われますか?
Hさんは遺産総額4000万円余りで、特別大富豪ということではありません。
しかし、実際に相続に関する訴訟の約7割が相続財産5000万円以下の親族の紛争というデータが実際に出ています。
しかも、重ねて相続大増税の改正が、早ければ2015年の1月からの実施が見込まれています。どう変わるのか?簡単に言うと、
・お子さん2人の4人家族で、ご自宅を持っている方であれば対象になる可能性があります。
ただし、生前に対策できればご家族が揉める事もなく、ちゃんとご本人の意思を通すことも可能です。
たくさんのご家族の相続問題を解決してきた私達だからこそできることがあると自信を持ってご案内させていただきます。不安な事がある方は、一度ご連絡ください。
勝 司法書士法人
代表社員 勝猛一
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